『小規模企業白書』をご存知ですか。

 「中小企業白書の間違いじゃないの。」
 中小企業白書は2015年版が52回目となる法定白書。 私もたまにですが情報源として活用させてもらってます。小規模企業白書はこれと系列を同じとするものです。 2015年版が初回で2015年4月24日に閣議決定され国会に提出された法定白書です。

 2016年版が提出される時期、今更かもしれませんが 私見を交えて2015年版のお話を。

小規模企業者とは
 「おおむね常時使用する従業員の数が20人【商業またはサービス業は5人)以下の事業者」をいいます。※1 
 『小規模企業者』というと法人のイメージですが個人事業者も含まれるため白書では基本的に『小規模事業者』といっています。
 また 常時使用する従業員の数が5人以下の事業者を『小規模企業者』と定義しています。白書では基本的に『小規模事業者』といっています。

小規模事業者の現状
 事業者数386.4万者のうち小規模事業者が334万者、中規模企業が51万者 両者で全体の99.7%を占めています。 従業員数では69.7%が中小規模事業者が占めています。
 小規模事業者のうち61.8%は個人事業者です。

 小規模事業者を業種別※2にみると「卸・小売業」約23% 「宿泊業・飲食サービス」約14% 「建設業」約13% 「製造業」約11% 「生活関連サービス業・娯楽業」約11% 「不動産業・物品賃貸業」約10% で全体の81.5%を占めています。

 売上高は 大企業が56.1%を占め 小規模事業者の占有率は10.3%。
 皆さんの思ってみえる占有率と比べてどうですか。 

 小規模事業者1事業者あたりの売上高平均は3,640万円 付加価値額※3の平均は998万円となっています。
 従業員1人当たりの平均は 売上高1,021万円 付加価値額280万円です。 個人事業者全体の従業員一人あたりの売上高平均は399万円 付加価値額平均は163万円。法人の場合だと 売上高平均1,468万円 付加価値額平均364万円です。
 
経営者の生計
 
付加価値額の金額から経営者の方の生計が気になります。
 経営者の手取り年収は個人事業者では 300万円未満の層で約6割、法人はそれより手取り年収は高いですがそれでも400万円未満の層が5割を占めています。
 やはり経営者自身の生計については約4割の方が事業収入以外の収入、年金・他の家族の収入・不動産収入などで生計を立ててみえます。

利益確保の取り組み
 利益確保の取り組みに関してはITの活用(経理や在庫管理の効率化)で外部組織の協力が必要としている回答が約69%であった他は 「在庫の量・金額の把握」「人件費の削減」「売上金額・量を踏まえた適切な仕入、過剰在庫の整理」などについては自社のみで対応可能とする回答が非常に多くなっています。

 在庫管理については少し踏み込んだ集計があります。小規模事業者の90%超のかたが把握しているとされています。
 在庫管理は経営にとって非常に重要な要素です。 90%超の方が把握して見えるというのは事業の数字を見てみえる方が大半であるということで非常に喜ばしい数値です。
 しかし 実際の在庫管理の頻度は半数近くの方が1年ごともしくは1年超となっています。 多分申告のためやむを得ずという方が多いのでしょう。これでは経営に結び付けるのはむつかしいと思います。

 経営や中小企業施策に関する情報の入手先について、「施策のチラシ・パンフレット」 「業界や地域の経営者党の会合」「日常的なやり取り」が多数を占めています。

 利益確保の取り組みは事業者にとって最重要課題です。
 ITの活用同様 利益確保の取り組みのため外部の知恵を使ってください。
 有益な情報 ・いろいろな『気付き』が得られるはずです。

※1 中小企業基本法第2条第5項 及び 小規模振興基本法第2条第一項
※2 産業大分類によります。
※3 付加価値額 = 売上高 - 費用総額(売上原価+販売費及び一般管理費) + 給与総額 + 租税公課