現に事業を行ってみえる方の心配事の一つに事業承継があるのではないでしょうか。
「親族に継がせたいが継ぐ気はあるのだろうか。」「こいつに後を任せて大丈夫なんだろうか。」・・
やはり悩みは親族への承継についてが多いのでしょうか。

小規模企業白書に『現経営者の事業承継の経験』の統計があります。(1-1-54図)


1-1-54
親族以外の経営者から事業を承継したという回答は2.3%しかありません。
多くの方が想像されるよう小規模事業者の大半は親族からの事業承継となっています。

では、現経営者の事業承継に関する思いはどのようになっているのでしょうか。
2012年11月中小企業庁委託調査『中小企業の事業承継に関する調査に係る委託事業報告書』(株式会社野村総合研究所 によると次のようになっています。(以下の数値も2012年11月中小企業庁委託調査『中小企業の事業承継に関する調査に係る委託事業報告書』(株式会社野村総合研究所によります。)

引退
出典:2012年11月中小企業庁委託調査『中小企業の事業承継に関する調査に係る委託事業報告書』(株式会社野村総合研究所データより作成

68%の方が事業を継続したいと答えてみえます。
また事業をやめたいと答えてみえる方の過半数の方が後継者難を理由とされています。
事業をやめたい理由
出典:2012年11月中小企業庁委託調査『中小企業の事業承継に関する調査に係る委託事業報告書』(株式会社野村総合研究所データより作成

 事業をやめたいという方の年齢は高齢の方の割合が多い訳でなく各年代がほぼ同じ割合です。
 事業を引き継いでくれる人材がいれば事業は続けたいということなのでしょうか。

 後継者を決定する際に重視する点(複数回答)では 「親族であること」が48.7%ありますが 「自社の事業・業界に精通していること。」は49.2%あり 他にも 「リーダシップが優れていること。」「営業力・交渉力が高いこと。」など経営能力そのものが後継者選びのポイントとなっています。

 理想は 親族 かつ 高い経営能力 なのでしょう。確かに、事業を継続させたい理由(複数回答)では「親族・後継者のため。」が40.7%を占めています。しかし事業を継続させたい理由のダントツのトップは「従業員の生活を守るため。」それに次いで「取り引き先への供給責任を果たすため。」「地域・社会に貢献しているため。」ともあります。

 事業の社会貢献が理由であるなら 別段後継者は親族である必要はないように思います。

 当然に 引退後の生活は考慮した承継が必要です。
 そのうえで 親族以外への承継。 事業譲渡など考えられてはどうでしょうか。