岐阜の税理士 鷲見のつぶやき

経営や生活にかかる税務の話題を中心に、その時々 自分の気になった話題を取り上げます。 わかりやすくを心がけますので 専門家の方から見れば ? と思われる個所があるかもしれませんがご容赦を。 ( 書いていることは その時の法令に従ってますし すべて私見です。)

基礎

所得税入門4(不動産所得② 収入と所得)

 久々に所得税入門の続きです。

 いろいろな人の会話をきいていると 「 所得 」「 収入 」を同じような意味で使われていることがあります。
実際辞書で「 所得 」を調べると 収入 と書いてあったりします。
 でも 税法では 「 所得 」「 収入 」は 異なったものとなっています。

 「 収入 」  は単純に言えば入ってくるお金です。 家賃、給与、物を売った時の売上などです。

 「 所得 」  は 収入からその収入を得るために支出した金額などを引いたものをいいます。

   不動産所得の金額 = 総収入金額 - 必要経費

  
 不動産所得は 収入 すなわち 家賃、地代、賃借料などの得た金銭から その家賃収入を得るために支出した金額 (家屋の修繕費や貸家の火災保険料など)を引いた金額となります。

収入金額

 収入の中には 原則として返す必要のない権利金や 未収となっている家賃なども含まれます。
(前述したように譲渡所得になる場合があります。)
 
 所得税では申告に係る年内に支払期日があるものをその年の収入として計算します。

 家賃などは 例えば1月分を 前年の12月に支払う取り決めがあったりしますが  たとえ翌年の1月分の家賃であっても 決められた支払期日がその年の12月ならその年の収入としなければなりません。

 ただし 一定の要件を満たせば その年に実際に支払期日の来る金額でなく その年1月分から12月分を収入金額として申告することもできます。


 必要経費

 壊れた部分の修繕費用 
  壊れる前の状態、機能となるような修繕は問題ありませんが 修繕をすることにより機能が向上したりすると  修繕をした年から何年かにわたり費用にする(減価償却)必要がでてきます。

 借入金利子
  業務開始前の利息は建物などの取得額となります。

 所得金額については もっと多くの取り扱いがありますが 入門編ということで今回はここまでにします。

 次回は 事業所得について書く予定です。

所得税入門4(不動産所得① 区分)

 今回は 不動産所得の話です。

 普段聞いたことがないような言葉も出てきますが 興味を持たれた部分だけでも聞いてください。

 不動産収入というと まずアパートや貸店舗の収入が思いつきますよね。
では 貸駐車場からの収入は不動産所得になると思われますか。 下宿を営んでみえる方の収入は?

 単純に 土地や建物、部屋の貸付から得られる賃借料などは不動産所得なんですが 一時に受け取る権利金などは不動産所得にならないことがあります。

 基本的な考え方は 『 何に対して金銭をもらっているかで その収入を区分する。 』 ということです。
 では 具体的に話すことにします。
 

【 不動産所得 

 
不動産所得とは 不動産、不動産の上に存する権利、船舶又は航空機の貸付 による所得。と規定されています。

 では 個別で見てみましょう。


  権利金等

 建物などの所有を目的として土地を使用する権利( 借地権 )、契約などで定めた目的に従い、他人の土地を自分の土地に都合よく利益が上がるよう供する権利( 地役権 ) などの設定の対価として支払いを受ける権利金などはその金銭等の多寡により次のように区分されます。

  ① 金銭等の額が 土地の価額×50%超 かつ 地代の年額×20超の場合
     譲渡所得
  ②  ① 以外の場合    不動産所得

  駐車場

  ① 入出庫の管理を行う場合・時間貸の場合など   事業所得 または 雑所得
  ② ① 以外の場合     不動産所得

  建物の貸付

  
① ホテル、食事提供の下宿など人が行うサービスが主である場合
     事業所得 または 雑所
  ② アパート、賃貸マンションなど不動産の貸付が主である場合
     不動産所得

  広告板、ネオンサインなどの設置・掲示に係る対価 

 
 ① 浴場業、飲食業における公告の掲示。 事業所得
  ② 土地、家屋(屋上・塀・側面)のッ使用料 不動産所得

 最初の権利金以外は、その対価の対象が不動産の使用を主目的とするかどうかで所得を区分するということです。
 
 次回は 不動産所得の計算について話します。
  
 

所得税入門3(配当、利子所得)

まず 利子所得 です。

【 利子所得 】

 銀行や郵便局にお金を預けると定期的に利子がついてきますよね。 これが 利子所得 です。 ほかに 公債や社債の利子、合同運用信託や公社債投資信託・公募公社債等運用投資信託の収益の分配などから生じる所得をいいます。

 要は 一般的に 利子 と言われるものや 投資信託でその収益の源泉が主に利子の性格をもつものから得られる収入ということです。

利子と利息

 余談ですが 銀行などでは 預貯金については 利子 。 貸付金( 顧客側から見れば 借入金 )については 利息 と言っているところが多いようです。  顧客サイドでいえば  受け取るものが利子、支払うものが利息ということでしょうか。
 しかし 簿記の勘定科目名は 受取利子でなく 受取利息 が 一般的ですから 利子と利息は使い分ける必要はないように思います。

課税について( 課税関係 )
 
 定期預金が満期になるときに受け取る計算書の利息の計算を見るとここで税金が引かれてますよね。
 
 原則 利子所得は 税金の計算は 源泉分離課税 と言って 顧客に支払うべき利子から事前に税金分差し引いて、その残額を個客に渡す制度です。 当然 銀行などは差し引いた税金相当額を国等に納付します。
 利子を受け取った側は 結果的にすでに税金を納付したことになりますから 利子所得については申告して税金を計算納付することはありません。

 例外 源泉徴収は 源泉徴収をしなければならない支払が法律により規定されていますので 日本国外の銀行などの預金利子等 そこに規定されていない利子所得については 利子所得以外のほかの所得と合わせて 税額を計算することになります。

税率

 
差し引かれる税金は 所得税と復興特別所得税 合わせて15.315% 住民税5% です。

 
【 配当所得 

 株の売買を行ってみえる方の中には 売り買いで儲けるのではなく配当目的で株を買われる方もみえますよね。 
 投資信託で その収益の源泉が配当であるものからの収益の分配も 配当所得です。

 税法上 株の引き渡し・会社の解散などで法人から金銭が交付された場合 全額が株を譲渡した金銭などではなく その金銭の一部が 配当 とみなされることがあります。 これについては また別の機会に書きたいと思います。   

所得金額の計算

 収入金額(税引前) - 元本取得のために要した負債の利子  で計算します。

課税について( 課税関係 )

 上場株式等(除く 個人大口株主)  
平成26年1月1日以後は 所得税及び復興特別所得税  15.315%  住民税 5% が源泉徴収されています。 申告するかしないかを選択出来ます。

 上記以外の株式  所得税 20.42% が厳選徴収されています。 所得税は 配当が年10万円相当以下なら申告するかしないかが選択できます。
( 住民税は申告が必要です。)

税率

 申告する場合 他の所得と合わせた 課税総所得金額に基づいた超過累進税率となります。

所得税入門2(所得の種類)

 所得税の話を続けます。

 前回 所得税の計算の基となる収入はその生ずる形態に応じ10種類に分類されることをお話ししました。

 これは税を担う力( そのままですが 担税力 といいます。)は その収入の源泉ごとに差異があるという考え方に基づいています。
 ですから 分類も 収入の生じる形態という視点からされています。

  担税力を考慮する理由を一言でいえば  課税の公平性 ということです。

 簡単に言えば 銀行利息として得た10万円 と 一生懸命働いて得た10万円 同じ10万円ですが その収入を得るために費やしたものは大きく違いますよね。
 それなのに 同じ10万円だから税金も同じ額だけ払いなさい と言われても納得いきませんよね。
 同じ収入に同じ税金は 公平 ではないということです。
 公平性は 金額の公平ではなく 税金の計算に担税力を考慮することで確保されるということです。

 所得の分類に話を戻します。

 分類は4つのグループに分けることができます。

 まず継続的に発生する所得のグループ。
  ① 利子所得  ② 配当所得  ③ 不動産所得  ④ 事業所得  ⑤ 給与所得 の5種類です。

 次は その所得を得るために基本的に長い年月を要する所得のグループ。
  ⑥ 退職所得  ⑦ 山林所得  ⑧ 譲渡所得  の3種類が該当審査す。

 そして 偶発的な所得として  ⑨ 一時所得 があげられます。

 最後は 上記のいずれにも分類されない所得として ⑩ 雑所得 という所得があります。

 次回からは 所得ごとの説明をしたいと思います。

 

所得税入門 1

 12月になると 別にこれといってやることがあるわけではないけど慌ただしく感じてしまうのはなぜでしょう

Σ(`□´/)/

 年末調整の準備もそろそろですね。
 生命保険の控除証明も年払いだと結構早くに送られてくるものもあって何処に置いたか忘れちゃうんですよね。

 そして ちゃんと置き場所決めておけばよかった  なんて毎年同じこと思うんです。

 そういうことで 年末調整がらみの所得税の話をします。   ( ´∀`)つ

 税金は 納付の仕方で分けると 納税者本人が納付する 直接税 と 直接納付するんじゃないけど まわりまわって納付される 間接税 に分けることができます。

 間接税で身近なのが 消費税等 。 
 もの買って支払うときの金額には消費税等が上乗せされてますよね。
税金なのにお店の人にお金渡してます。 お店は 消費税の申告をして納付します。買った人が直接でなくお店などを通じて納付する税金だから 間接税 って言います。

 所得税も サラリーマンだと給与から天引きされてて 直接払ってないけど 直接税 なんです。

 基本的に 納税者が自主的に1年間に得た所得から税額を計算して税務署に申告。 納税者がその申告書に記載された税額を納付するので 直接税。

 所得っていうのは 金銭等の収入から、その収入を得るために払った金銭等を引いた金額のことです。

 所得税法では その所得を 10種類に分類して その種類ごとに 引ける金額や 税金の計算のもととなる金額の計算方法を決めています。

 なぜ10種類に別けるかっていうと、 収入を得る方法っていくつもありますよね。
 部屋や建物を貸すことで発生する 賃貸収入。  働くことによって得る 給与所得。
 仕入れしたり作ったりした商品などを売って得る収入。
 銀行にお金を預けると 利子がつくけどそれも収入。

 同じお金を得るのにもその方法によって かかる手間や労力が違いますよね。
 
 だから あなたはいくら持ってますからこれだけ税金を納めてください。 じゃなくて
その収入を得るために費やしたもの( お金や労力など)を考慮して税額計算の基となる所得をきめるように
所得が別けられています。

 次は その所得の種類について話します。